EC-CUBEとは? カスタマイズや基本情報、使い方、料金について(2/2)

EC
1.開発コスト・運用コストを抑えられる
EC-CUBEの一番のメリットは、ECサイトの構築コストを削減できる点でしょう。EC-CUBEは無料のオープンソースですから、ダウンロード版は無料でインストールすることが可能。自社で開発すれば開発費は人件費のみですみますし、制作会社に依頼しても必要な基本的機能はすべて揃っているため、コストを抑えることが可能です。
運用コストについてもec-cube.coのLiteプランを使えば初期費用は無料で月額6,800円からと値ごろ感がありますよ。
2.カスタマイズ性の高さ
自由にカスタマイズできるのもEC-CUBEの大きな魅力。フロントページに加え、カートや会員ページ、管理画面などはページ・ブロック編集することが可能です。プラグインで機能拡張が簡単にできる点もポイントが高いです。ただし、対応していないものもあるので導入の前に確認しておきましょう。
3.充実の日本語サポートと情報収集のしやすさ
日本の会社なので日本語でのサポートが充実しています。ウェブサイト上に「よくあるご質問」に加え「開発コミュニティ」があり、全国のEC-CUBEユーザーと情報交換が可能。初心者でもわからないことを日本語で質問できるので安心です。
導入に際してはオンラインの相談窓口「EC-CUBEアドバイザー」があり、サイトの立ち上げから立ち上げ後のマーケティングまで相談できます。
こうした手厚いサポートは、株式会社イーシーキューブが16年以上にもわたって構築した「EC-CUBEコミュニティ」があるからです。コミュニティには150社以上の制作パートナーをはじめ決済会社23社、マーケティング・プロモーション専門企業、コンサルタントやSEO対策会社、デザイナーなどが所属しており、こうしたパートナーとのマッチングをアドバイザーがしてくれます。
また、EC-CUBEには全国にユーザーグループがあり、各地でオンライン/オフラインの勉強会やイベントが開催されています。このほか利用者が多いことからインターネット上に掲載されている情報も多いので、必要な情報を得やすいのもメリットです。
4.制作会社に依頼しやすい
EC-CUBEは国産オープンソースなだけあって日本人ユーザーが多く、さまざまな制作会社で取扱実績があります。加えてEC-CUBEには公式制作パートナー「インテグレートパートナー」が165社(2023年7月20日時点)おり、公式サイトの「パートナーを探す」で検索できます。所在地や得意分野での絞り込みも可能なのでとても便利です。
さらに、先ほど説明したEC-CUBEアドバイザーに相談すれば制作会社の選定や依頼についてもアドバイスしてくれますよ。

EC-CUBE・ec-cube.coのデメリットは?導入に際し留意すべきこと

いいことづくめのEC-CUBE・ec-cube.coですが、メリットがある一方デメリットもあります。一つずつ確認していきましょう。

1.セキュリティ対策は自社で
オープンソース全般にいえることですが、セキュリティの脆弱性に対し、対策を自社でする必要があります。特にEC-CUBEは利用者が多い分、犯罪者から狙われやすくなっています。
EC-CUBEでは定期的にアップデート版がリリースされており、セキュリティ対策がされてきました。たとえば不正ログイン対策としては、IPアクセス制限機能、本人認証機能に対応しており、最新版では会員情報や届先情報の編集といった重要操作時などにメールで通知する機能や、一定時間内のリクエスト数を制限する機能を実装しています。
とはいえオープンソースの脆弱性をつかれた事例は多く、自社でセキュリティ対策をしっかりしておく必要があることは間違いありません。EC-CUBEのアップデート情報を確認してバージョンアップするとともに、EC-CUBEで公開されている発見された脆弱性情報をマメにチェックしておく必要があります。また、他社の不正検知サービスとの提携やセキュリティ専門企業と提携した診断サービスを無料で提供しているので、利用することをおすすめします。
自社でセキュリティ対策を実施するのが手間な場合は、有料になりますがec-cube.coを使うのも一つの手です。セキュリティパッチの自動適用や不正アクセスへの監視など、基本的なセキュリティ対策はどのプランでもついてきます。
2.開発のための専門スキルが必要
EC-CUBEは初心者向けのコミュニティやQ&Aがあるなどのサポート体制がしっかりしているとはいえ、オープンソースを使うためにはある程度の知識が必要になります。また、ECサイトの障害やトラブルの保証が発生した場合は自社対応する必要があります。
内部での開発が難しい場合、コストがかかりますが開発会社に外注することを検討しましょう。運用についても内部に必要な人材がいない場合はサポートしてくれる他社が必要なケースがあります。
3.集客力不足
EC-CUBEのウェブサイト内でも自ら「デメリット」としてあげている通り、EC-CUBE自体に集客力はありません。これはEC-CUBEに限らず「自社サイト型」で開発したECサイト全般に言えることですが、自社サイト型は楽天市場やAmazonなどのブランド力のある「モール型」に比べて認知度が低くなります。顧客の認知度を高めてサイトに呼び込むため、SEO対策やSNSの運用、広告やコンテンツマーケテイングなど様々な手法を活用する必要があるので注意しましょう。

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栗本奈央子
執筆者:栗本奈央子
主にウェブメディアのライティングを担当。旅行、ライフスタイル、IT分野などの記事を執筆。

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