PageSpeed InsightsとSearch Consoleは何が違うのか?|“速いのに警告が出る”理由

Search Console

PageSpeed Insights(PSI)では90点以上。それでもSearch Consoleでは「不良URL」と表示される。この状況に戸惑った経験はないでしょうか。

同じGoogleの指標なのに、なぜ評価が違うのか。まずは両者の違いを正しく整理することが重要です。

PSIとSearch Consoleの決定的な違い

両者は似ているようで、計測の前提がまったく異なります。

PageSpeed Insights(PSI)
  • ラボデータ(Lighthouseによる擬似環境テスト)
  • 実ユーザーデータ(CrUX)も表示
  • 単一URL単位で評価
  • 今その瞬間のスコアが出る

対してSearch Consoleは以下です。

Search Console
  • 実ユーザーデータ(CrUX)のみ
  • 28日間の集計データ
  • URLをグルーピングして評価
  • 即時反映されない

ここが最大のポイントです。

PSIは「テスト環境での再現値」、Search Consoleは「実際のユーザー体験の統計値」。

評価軸が違うため、ズレが生まれます。

なぜ“速いのに警告が出る”のか

典型的なケースは次の通りです。

  • 開発環境や高速回線でPSIを計測
  • 改善施策を実装
  • PSIは大きく改善
  • しかしSearch Consoleは改善されない

これは不具合ではありません。Search Consoleは実際のユーザーの環境でのデータを集計します。

  • 低速回線
  • 古い端末
  • 不安定なモバイル環境
  • キャッシュ未使用の初回訪問

これらを含んだ“現実の分布”が反映されます。

ラボデータと実測データの関係

PSIのラボデータは「理想環境の再現テスト」です。
Search Consoleは「実社会の統計」です。

ラボデータは改善の方向性を知るために有効です。
しかし、最終評価は実測データです。

  • 改善の“ヒント”を見るのがPSI
  • 改善の“結果”を見るのがSearch Console

この役割分担を理解しておく必要があります。

URL単位とグループ単位の違い

Search ConsoleではURLが「類似ページ群」としてまとめられます。

  • 商品一覧ページ群
  • 商品詳細ページ群
  • 記事ページ群

例えば、上記のうち一部が遅いと、グループ全体が「不良」と判定されます。PSIで1ページだけ計測しても、Search Consoleの判定と一致しない理由はここにあります。

モバイル評価が基準

Search ConsoleのCore Web Vitalsは、基本的にモバイルデータが優先されます。PSIでPCを計測して高得点でも、Search Consoleではモバイル基準で評価されます。

「PCは速いのに評価が悪い」
これもよくある誤解です。

両ツールを使い分けること

PSIとSearch Consoleは「どちらも正しい」データです。ただし、用途が違います。

  • PSIは改善のための診断ツール
  • Search Consoleは実際の評価結果

両者を同じ基準で比較してしまうことが、現場の混乱を生んでいます。PSIとSearch Consoleは同じ指標を扱っていますが、見ているデータの種類が違います。

「PSIは良いのにSearch Consoleが悪い」という現象は、データの性質の違いによって起きる自然な結果です。まずはこの前提を理解することが重要です。

西部俊宏
執筆者:西部俊宏
株式会社Webの間代表取締役。上場企業でのSEOやWebサイト構築実績多数。ECサイトのカスタマイズ経験も多数あり。
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