WebP・AVIFで画質が劣化する理由|実務で起きる典型パターン

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WebP・AVIFは「軽さ」と引き換えに情報を削るフォーマットですが、実際の現場ではどのような場面で問題が起きるのでしょうか。今回では、実務でよく発生する画質劣化の典型パターンを整理します。

文字・細線が崩れる

最も分かりやすい劣化が、文字や細線のにじみです。例えば、以下は高い精度での描写が必要な要素です。

  • バナー内のテキスト
  • UIの線(ボーダー・アイコン)
  • 図表・グラフ

しかしWebPやAVIFでは、次のような現象が起きます。

  • エッジがぼやける
  • 文字がにじむ
  • 線が潰れる

これは、人間の目に影響が少ないと判断された情報が削られるためです。

グラデーションが破綻する

次に多いのが、グラデーションの階調崩れです。

  • 空の写真
  • 背景のグラデーション
  • UIの微妙な色変化

これらでは、色の段差(バンディング)が出る、なめらかさが失われるといった問題が発生します。特にAVIFは圧縮効率が高いため、設定次第では顕著に現れます。

商品画像での違和感

ECサイトでは、商品画像の劣化は致命的です。

  • 質感が変わる
  • 細部のディテールが潰れる
  • 色味が微妙に変わる

これらはユーザーにとって、「なんとなく違う」違和感として伝わります。そしてこの違和感は、購買意欲の低下に繋がることがあると・・・。

再圧縮による劣化

実務で見落とされがちなのが、再圧縮(多重圧縮)です。

  1. 元画像(JPEG)
  2. ツールでWebP化
  3. CMSやCDNで再圧縮

このような流れになると、劣化が重なります。結果として、次のような問題が起きます。

  • 想定以上に画質が落ちる
  • ノイズが増える
  • ディテールが消える

圧縮設定の問題

WebP・AVIFは、圧縮率の設定によって品質が大きく変わります。

  • 一律設定
  • 自動変換
  • デフォルト値のまま

しかし実務では、上記ケースが多く、画像ごとの最適化が行われていないことがほとんどです。その結果、「必要以上に劣化する」「不必要に軽量化される」という状態になります。

なぜ問題に気づきにくいのか

これらの問題は、意外と見過ごされがちです。理由はシンプルです。

  • 数値(PSI)は改善される
  • 表示も「一応」問題ない
  • 大きな崩れではない

つまり、問題が顕在化しにくいのです。しかし実際には、以下のような影響を与えています。

  • ブランドイメージ
  • UIの視認性
  • コンバージョン

「軽いが汚い」が発生する構造

ここまでの内容をまとめると、次の構造になります。

「圧縮 → 軽くなる → 情報が削られる → 画質が劣化する」

そして実務では、下記が重なり「軽いが汚い」状態が生まれます。

  • 一律変換
  • 多重圧縮
  • 設定未調整

WebP・AVIFによる画質劣化は、特別なケースではありません。むしろ実務では、意図せず発生する典型的な問題です。

重要なのは、どの画像で問題が起きるのか、なぜ劣化するのかを理解することです。その上で初めて、適切な使い分けが可能になります。

西部俊宏
執筆者:西部俊宏
株式会社Webの間代表取締役。上場企業でのSEOやWebサイト構築実績多数。ECサイトのカスタマイズ経験も多数あり。
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