LCP改善の方法|ECサイトで最初に取り組むべき3つの対策
ECECサイトの表示速度を語る上で、最大の壁となるのが LCP(Largest Contentful Paint)。
商品画像やメインビジュアルが大きく扱われるECでは、LCPの遅延が直結して 離脱率の上昇・CVRの低下 につながります。
では、どこから改善に着手すべきか。闇雲に対策するのではなく、まずは 優先度の高い3つの領域 に絞ることが効果的です。
1.商品画像の最適化(WebP+レスポンシブ配信)
ECにおけるLCPの多くは「商品画像」。
とくにトップページやカテゴリページでは、ファーストビューに複数の画像が並ぶため 圧縮・形式・サイズ指定 が肝になります。
- WebP/AVIFによる軽量化
- PICTUREタグ+srcsetでデバイスごとに適切なサイズを配信
- 遅延読み込み(lazyload)の適切な制御
これだけでも、LCPは数秒単位で改善するケースが少なくありません。
2.サーバーレンダリングとキャッシュ戦略
LCPはクライアント側の処理だけでなく、初期HTMLの取得速度 に大きく依存します。
Ajaxでの商品データ読み込みや、会員情報と連動した表示がある場合、 初回の応答遅延がLCPを直撃 します。
- ページキャッシュやESI(Edge Side Includes)で静的化できる部分は静的化
- CDNキャッシュを活用して地理的遅延を解消
- PHPフレームワーク(EC-CUBE等)の処理をプロファイリングして遅延箇所を特定
「画面のメイン要素はサーバー側で完成させる」ことが王道です。
3.フォントとスタイルのブロッキング対策
意外に見落とされがちなのが WebフォントやCSSのブロッキング。
LCP対象が「テキスト付きのバナー」や「見出しを含む商品紹介」だった場合、フォントの読み込み遅延で 文字が描画されず、LCPが遅れる ことがあります。
- フォントは事前読み込み(可能ならば使わない)
- CSSはクリティカルCSSをインライン化し、残りは遅延読み込み
- 不要な外部スクリプトの排除
細部に見えて、ここが最終的なLCP短縮に効いてきます。
売上も信頼も、3秒で決まる
LCPは単なるスコアではなく、ユーザーが商品を「目にするまでの待ち時間」。
ここを改善することは、売上を直接押し上げる施策です。
- 商品画像の最適化
- サーバーキャッシュの導入
- フォント・CSS・JavaScriptの見直し
この3つから、明日からの改善を始めてみてください。

- 執筆者:西部俊宏
- 株式会社Webの間代表取締役。上場企業でのSEOやWebサイト構築実績多数。ECサイトのカスタマイズ経験も多数あり。
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